Wills Wing社 TALON(タロン)

提供 スポーツ オーパカイト




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スペック/諸元表

Talon140 Talon150
翼面積 13.0 13.9
スパン 9.8m 10.2m
アスペクト比 7.4 7.5
機体重量 34kg 36kg
  (フルコンペモデル/ノーマルモデルは2kg減)
推奨パイロット体重 55-70kg 65-90kg


オプション

FSB(フォールディングスピードバー)
マイラーメインセール
スリップストリームCBセット
カーボンインサート(別売り扱い)
カスタムカラー(在庫以外の色指定)下面
カスタムカラー(在庫以外の色指定)ロゴ



機体セットアップと各部説明


1.ケースへの収納の様子

カーブチップ機なので10.2mのロングスパン機
ながらコンパクトな収納、ケースは薄手の生地を
使用しているので、ハーネスへの収納が楽です。


片翼に2本のスプログは、セールチャックを開いて
折りたたんだ後、ベルクロで固定するだけでOK。


2.コントロールバーのセットアップ



今回の試乗機には、FSB(フォールディングスピードバー)オプションが
装備されています。セットアップはベースバーとアップライトを
クイックピンで固定します。
ノーマルのコントロールバーから
オプションのスピードバーに変更すると、
高速域でのL/Dが0.5程度 向上するそうです。


3.カーブチップバテンの仮止め





コントロールバーを立ててセールを広げたら、
スパーにカーブチップバテン
を差込み、セール翼端の金具に指し込んでおきます。


4.バテンの装着



キールを立てて,バテンを指し込みます。
スプリングバテンとなっています。
スプリングバテン差込み用の工具が付属
していますが、それ程硬いスプリングではないので
工具を使わなくでも簡単にロックできました。

5.ワイヤーとカーブチップの固定



クロスバーワイヤーの固定は従来のWills Wing機と全く同じ。
付属の工具を使うと楽にセットアップできます。



カーブチップを固定するときも付属の工具を使用します。
左手で持っている小さいパイプが付属工具です。


ノーズワイヤーの固定も従来のWills Wing機と全く同じ。


6.スプログ



スプログもシンプルな作りで特に変わった機構は有りません。
片翼2本のスプログを広げてセールチャックで固定するだけです。


7.カム式VG

ベースバ−のVGラインはカム式VGによりとても軽い操作となっています。
ロック位置は4ヶ所あり、通常は1番弱い位置でロックしてフライトします。
VG OFF(1/4)でゆったりソアリングモード、
フルVG(4/4)にするとレーシングマシーン変身してかっ飛びました。




VGロープを引くと、キールのノーズ付近に有るスライダー
がノーズ方向にスライドして、(次へ)



セールの中を走るワイヤーを引張り(次へ)



クロスバーとスパーの付け根にあるカム機構により
ノーズ角を押し広げて、セールを張ります。(次へ)



フルVG時のセール上面(次へ)



フルVG時のセール下面
下面を手でたたくと太鼓の様な音がするほど
セールが張った状態になります。


8.セール内部

スイングライン取り付けはWillsおなじみのシーソー型の金具



クロスバー、クロスバージョイント部




最新鋭機ながら、内部の作りは非常にシンプルで
従来のWills機の機構を引き継いだ作りとなっています。
Wills機に乗りなれたフライヤーなら
全く違和感無くセットアップできます。




試乗フライト
2002年5月19日(日)
板敷 南東3m/s 雲量30%

板敷西ランチャー、やや左サイドでブロー混じりの風ながら難なくTO。
TO右40m程の山際で良い感じのリフトに当たりセンタリングを試みる。

かるくノーズを押さえ、内翼をコアに差込んで深いバンクから旋回の初動にいれる。
旋回開始後の内翼の落ち込みも無く、しっかり体重を入れる事が出来る様だ。
旋回動作に入ったところで、ニュートラルに戻しノーズの押さえ込みを外す。
コンパクトな旋回半径で機体が回り上昇を始めた。
旋回の食い込み、跳ね返しも無く、真中に乗っていれば
安定して旋回が継続できる感じ。

上空ミニガグルに合流し
順調に上昇する。

30分程板敷周辺で遊んだ後、良いサーマルに当たり雲低近くに到達。
足尾への入り口である加波山TOP+αとなり
加波山への谷渡りを試みる事とする。

VGをON(3/4)とすると、ノーズが下がり
ベースバーのニュートラル位置が10cmほど手前へシフト、
ぐんぐん加速する。

いままでのグライダーではVGを引いた後、
ベースバーを引き込んで飛んでいたが、
ベースバーが丁度良い位置にシフトしてくれる、
オートマチックチューニング。

途中かなりのシンク帯もぶっちぎり加波山8合目の
林道脇にとっつく。

VGをOFF(1/4)、ソアリングモードに戻し
弱いサーマルで10分程粘る。

残念ながら陰り斜面で上がりきれ無いが、
浮の良さでいつまでも留まっていられる安心感が有る。

ランディングへ帰途。
上空で4機程の同時進入になりかけた為、
小山のサーマルで粘り空域が空くのを待つ事にする。

他機に比べ、浮、コントロール性の良い機体なので
低空で回りを見る余裕が出来る。

ランディングも広いのでドラッグシュートを開かずアプローチに入る。
早めにアップライトに持ち替え、田んぼを低空でパス
ランディング敷地内に入り1m程の高さを保ちながら徐々にノーズを上げてスピードを殺す。
軽く失速の兆候が出たところでフレアー
無事セーフティランディング
んー、フレアーの効きも申し分無い。

VGを引くと最新レーシングマシーン
VGを緩めればコントロール性、浮共に
従来のWills Wingの伝統を受け継いだ素直なグライダー
と言えるのではないでしょうか。

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