Wills Wing社 TALON(タロン)
提供 スポーツ オーパカイト
北陸での試乗を希望される方、スクールへお申し込み下さい。
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◆スペック/諸元表
Talon140 | Talon150 | |
翼面積 | 13.0 | 13.9 |
スパン | 9.8m | 10.2m |
アスペクト比 | 7.4 | 7.5 |
機体重量 | 34kg | 36kg |
(フルコンペモデル/ノーマルモデルは2kg減) | ||
推奨パイロット体重 | 55-70kg | 65-90kg |
◆オプション
FSB(フォールディングスピードバー) |
マイラーメインセール |
スリップストリームCBセット |
カーボンインサート(別売り扱い) |
カスタムカラー(在庫以外の色指定)下面 |
カスタムカラー(在庫以外の色指定)ロゴ |
◆機体セットアップと各部説明
1.ケースへの収納の様子
カーブチップ機なので10.2mのロングスパン機
ながらコンパクトな収納、ケースは薄手の生地を
使用しているので、ハーネスへの収納が楽です。
片翼に2本のスプログは、セールチャックを開いて
折りたたんだ後、ベルクロで固定するだけでOK。
2.コントロールバーのセットアップ
今回の試乗機には、FSB(フォールディングスピードバー)オプションが
装備されています。セットアップはベースバーとアップライトを
クイックピンで固定します。
ノーマルのコントロールバーから
オプションのスピードバーに変更すると、
高速域でのL/Dが0.5程度 向上するそうです。
3.カーブチップバテンの仮止め
コントロールバーを立ててセールを広げたら、
スパーにカーブチップバテン
を差込み、セール翼端の金具に指し込んでおきます。
4.バテンの装着
キールを立てて,バテンを指し込みます。
スプリングバテンとなっています。
スプリングバテン差込み用の工具が付属
していますが、それ程硬いスプリングではないので
工具を使わなくでも簡単にロックできました。
5.ワイヤーとカーブチップの固定
クロスバーワイヤーの固定は従来のWills Wing機と全く同じ。
付属の工具を使うと楽にセットアップできます。
カーブチップを固定するときも付属の工具を使用します。
左手で持っている小さいパイプが付属工具です。
ノーズワイヤーの固定も従来のWills Wing機と全く同じ。
6.スプログ
スプログもシンプルな作りで特に変わった機構は有りません。
片翼2本のスプログを広げてセールチャックで固定するだけです。
7.カム式VG
ベースバ−のVGラインはカム式VGによりとても軽い操作となっています。
ロック位置は4ヶ所あり、通常は1番弱い位置でロックしてフライトします。
VG OFF(1/4)でゆったりソアリングモード、
フルVG(4/4)にするとレーシングマシーン変身してかっ飛びました。
VGロープを引くと、キールのノーズ付近に有るスライダー
がノーズ方向にスライドして、(次へ)
セールの中を走るワイヤーを引張り(次へ)
クロスバーとスパーの付け根にあるカム機構により
ノーズ角を押し広げて、セールを張ります。(次へ)
フルVG時のセール上面(次へ)
フルVG時のセール下面
下面を手でたたくと太鼓の様な音がするほど
セールが張った状態になります。
8.セール内部
スイングライン取り付けはWillsおなじみのシーソー型の金具
クロスバー、クロスバージョイント部
最新鋭機ながら、内部の作りは非常にシンプルで
従来のWills機の機構を引き継いだ作りとなっています。
Wills機に乗りなれたフライヤーなら
全く違和感無くセットアップできます。
◆試乗フライト
2002年5月19日(日)
板敷 南東3m/s 雲量30%
板敷西ランチャー、やや左サイドでブロー混じりの風ながら難なくTO。
TO右40m程の山際で良い感じのリフトに当たりセンタリングを試みる。
かるくノーズを押さえ、内翼をコアに差込んで深いバンクから旋回の初動にいれる。
旋回開始後の内翼の落ち込みも無く、しっかり体重を入れる事が出来る様だ。
旋回動作に入ったところで、ニュートラルに戻しノーズの押さえ込みを外す。
コンパクトな旋回半径で機体が回り上昇を始めた。
旋回の食い込み、跳ね返しも無く、真中に乗っていれば
安定して旋回が継続できる感じ。
上空ミニガグルに合流し
順調に上昇する。
30分程板敷周辺で遊んだ後、良いサーマルに当たり雲低近くに到達。
足尾への入り口である加波山TOP+αとなり
加波山への谷渡りを試みる事とする。
VGをON(3/4)とすると、ノーズが下がり
ベースバーのニュートラル位置が10cmほど手前へシフト、
ぐんぐん加速する。
いままでのグライダーではVGを引いた後、
ベースバーを引き込んで飛んでいたが、
ベースバーが丁度良い位置にシフトしてくれる、
オートマチックチューニング。
途中かなりのシンク帯もぶっちぎり加波山8合目の
林道脇にとっつく。
VGをOFF(1/4)、ソアリングモードに戻し
弱いサーマルで10分程粘る。
残念ながら陰り斜面で上がりきれ無いが、
浮の良さでいつまでも留まっていられる安心感が有る。
ランディングへ帰途。
上空で4機程の同時進入になりかけた為、
小山のサーマルで粘り空域が空くのを待つ事にする。
他機に比べ、浮、コントロール性の良い機体なので
低空で回りを見る余裕が出来る。
ランディングも広いのでドラッグシュートを開かずアプローチに入る。
早めにアップライトに持ち替え、田んぼを低空でパス
ランディング敷地内に入り1m程の高さを保ちながら徐々にノーズを上げてスピードを殺す。
軽く失速の兆候が出たところでフレアー
無事セーフティランディング
んー、フレアーの効きも申し分無い。
VGを引くと最新レーシングマシーン
VGを緩めればコントロール性、浮共に
従来のWills Wingの伝統を受け継いだ素直なグライダー
と言えるのではないでしょうか。
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